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個人主義的レポート
SeaDream II
シードリーム2 (シードリーム・ヨットクラブ)
初のアジアクルーズ
シンガポール~バリ
2014年1月
 
日付 寄港地 入港 出港
2014/1/11 シンガポール シンガポール 17:00
2014/1/12 終日クルージング      
2014/1/13 プロウスリブ インドネシア 8:00 13:00
2014/1/14 スマラン(ジャワ島) インドネシア 8:00 18:00
2014/1/15 終日クルージング  
2014/1/16 レンバル(ロンボク島)、 インドネシア 8:00 13:00
2014/1/17 コモド島 インドネシア 9:00 13:00
2014/1/18 バリ島(ベノア) インドネシア 10:00
1/11 シンガポール

厳冬の1月、成田からシンガポールへ飛ぶ。
ここは今、世界中からの投資マネーが集まり、世界中の名だたるバンクが高層ビルを
どんどん建てている。しかし街がどんなに近代的に変わろうとも、気候は変わらない。
相変わらずの亜熱帯、日中の気温は31度。夕方には海面からの水蒸気を集め、
耐え切れなくなった雲が一気に雨を放出、そのスコールが少しばかり涼しい風をもたらしてくれる。
シードリーム・ヨットクラブ。本誌でも何度か取り上げてきたが、今年初めてアジアに
やって来た。船客定員112名に対しクルー95名とほぼマンツーマンのパーソナルな
サービス。ベルリッツクルーズガイドの小型高級船部門で毎年1位2位を独占している。
午後2時、シンガポール・ハーバーフロントセンターにて乗船が始まる。タラップを
上がると、キャプテン以下、スタッフがお出迎え、冷えたおしぼりとシャンペンが
心地いい。
ラウンジのサロンに腰掛けると、“ウェルカムマッサージ”を首から肩にかけてほどこして
くれる。これがしっかりとしていてとても気持ちがいい。
午後5時の出港前、やっぱり降り出した。かなり強いスコールがチーク材のデッキを
濡らしてゆく。しかし出航の時には雨も上がり、シードリームⅡは穏かな夕暮れの中
出航した。
 
1/12 終日クルージング
今朝は少し寝坊し、気がついたら午前10時。それでもこの船の洋上はどこまでのゆったりとエレガントな時間が流れていて、この時間でもちゃんと朝食を用意してくれる。
今日は1日終日航海日。シードリームⅡはおだやかな海を南へ進む。
デッキで朝食をいただいてると、少し湿気を含んだ風が通り過ぎる。その風に「あぁ、アジアの船旅なんだなぁ。」と感じる。過去この会社の船でクルーズしたのは、カンヌ、コルシカ、アマルフィ、サントリーニなどヨーロッパの極上のリゾート地ばかり。さわやかな風とゴージャスな街並み。だけどアジアの船旅はどこかエキゾティックで、逆にヨーロッパの船客はその異国情緒を満喫している。
午後7時、メインサロンでキャプテン主催のウェルカムパーティーが行われた。
キャプテンが船客の国別の船客数を説明してくれた。するとこのクルーズはなんと17カ国からのゲストが集まり、最多はイギリスの19名、それについでアメリカとノルウェーの17名、その他日本、カナダ、スウェーデン、タイなど全部で88名の船客。それに対してクルーは95名。なんとクルーの数の方が多く、キャプテンがジョークで「このクルーズは大赤字です。」と言って船客を笑わせた。
 
1/13 プロウスリブ
朝、目覚めてデッキに出てみるとシードリームⅡは無数の島に囲まれていました。
1000の島があるという、プロウスリブに到着。ノルウェー人キャプテンは、ベストポジションを探すべく、デッドスローで航行、程よい場所にアンカーを降ろした。
遅めの朝食をゆったりといただき、テンダーボートで島へ上陸。そこはエメラルドグリーンの海と白砂の美しいビーチに囲まれた名も無い島。シュノーケリングを楽しんだり、砂浜に腰掛けて沖合いをボーっと眺めたり。シードリームⅡのゲストたちは思い思いの時間を過ごしていた。
11:30、ホテルマネージャーとシェフがサーフボードを抱えて、海の中へざぶざぶと入ってゆく。そのサーフボードの上には山盛りのベルーガのキャビア。その傍らにはウェイターがこれまた腰まで海の中に入って、シャンペンのグラスを用意。シードリーム社名物のシャンペン&キャビアスプラッシュの始まり。内容は単純で、キャビア食べ放題、シャンパン飲み放題のクレイジーなイベント。ウェイターがシャンパンを空高く撒き散らし、ゲストはレディファーストでキャビアのサービスに列をなす。なかには手にそのままキャビアを乗せてもらって食べるワイルドな人もいる。これがアメリカの超越した富裕層の世界。このあっけらかんとした世界が実に楽しい。
 
1/14 セマラン
午前8時、シードリームⅡはインドネシア、ジャワ島のセマランに到着。船客はここからボロブドール遺跡への観光に出かける。
私は船に残り、昼前にセマランの街を散策することとした。
初めての街はどこから歩いていいかもわからないが、まずチャイナタウンへ行ってみることにした。ボロボロのタクシーは港から走り出す。スコールの後、道路の水はけが悪いのか、あたり一面水浸し。そろそろと走り、街へと向かう。スクーターには違法(?)の4人乗り。間で押しつぶされそうに乗っている小さな女の子がこちらを見てにこっと微笑む。シクロ(三輪の人力タクシー)の男は商売っ気なく昼寝をしている。松任谷由実の「スラバヤ通りの妹へ」という曲があるが、その詩のような光景の通りだった。テレビのニュースではインドネシアの経済成長が著しいことを言っていたが目の前に広がる庶民の生活は裕福とは程遠く、それでいて悲壮感は無く、南国らしくゆっくりと時間が流れてゆく。骨董品を道に並べて売っている女性がいた。
壊れて火がつかないライター、書けないペン、片方だけのスニーカー。どれも役に立たないものばかり。だけど彼女はそれを商売としている。まぁ、いいではないか。
昼過ぎに船に戻る。
今日は朝食にミニッツステーキ、昼はアラビアータにシャンペンを3杯。この船は船客をどこまでも甘やかしてゆく。そして甘やかされると人間は弱いものだ。でも、いつも人との約束の時間に遅れまいと早めに家を出て、仕事は間違いの無いように正確にやろうとして、そんなきちっとした毎日を過ごしていると、時には今日みたいに堕落してみるのもいい。ダイニングのウェイターに「昼から飲み過ぎちゃったよ。」というと
「いいじゃないですか、あなたはバカンスなのですから。」とのこと。たしかにそうだ。
 
1/15 終日クルージング
だんだんと船に体が順応してきたのか、今朝は早く目が覚めた。
今日はちゃんとした朝食は抜かしてオレンジジュースとクロワッサンだけにした。
ジムで30分ほど走り、プールサイドで読書と日光浴。時にジャグジーに入ったりと気ままな時間を過ごす。
ランチ時、気がつけば自分がかなりわがままになっていることに気づいた。
「最初にシャンペンとロゼワイン両方を飲みたい。」
「水はガス入りにして欲しい。」
「メインディッシュにパスタを頼んだが、隣の人の食べてる魚がおいしそう。ちょっとあれも食べたい。」
「デザートの後はエスプレッソをここで飲みたい。あ、やっぱり気が変わった。キャビンに運んできて欲しい。ちょっと眠くなってきたので。」
このとんでもないわがままの数々、この船ではすべてOKである。なんら問題は無い。
 
1/16 レンバル(ロンボク島)
 
1/17 コモド島
正午、シードリームⅡはコモド島の沖合いにたどり着いた。今日は、コモド島トレッキングというツアーに参加する。お目当てはコモドドラゴン。午後1時、テンダーボートに乗りコモド島へ上陸。約15人単位で地元のレンジャーの先導で密林の中へと入ってゆく。異常に高い湿度、汗がぼとぼとと落ちてくる。道中、レモンライムのような草の香りが時折ただよい、鳥の声が鳴き出したり、手付かずの自然がそのまま残されている。40分ぐらい歩いたところで、3匹のコモドドラゴンに遭遇。全長3メートルはあるオスである。年齢は40歳ぐらい。コモドドラゴンは極めて獰猛で、メスは子供を生むと育てるどころかその子供さえも食べてしまう。
 
今宵はスペシャルディナー。チョイスはなくすべてのメニューが供される。
キャビア
フォアグラとロブスターの前菜
白いトマトスープ、カプチーノ仕立て
ライムのシャーベット
白身魚のソテー
シャトーブリアンのステーキ
チーズとナッツのプレート
イチゴのホワイトムース・スフレ
船客は、今宵の贅を尽くした宴を存分に満喫され、またあらためてシードリーム・ヨットクラブの凄さに驚いていた。
 
 
1/18 バリ島
ベノアの港へ接岸、下船日も特にせかされることなくゆったりと朝食をいただき、午前10時ごろキャプテンと握手をして下船した。
午後のフライトまでどうしようか。とあるホテルに向かい、そこでマッサージを受けるなどして過ごすこととした。アジアといってもすでにオーストラリアに程近いほど南に来ている。日差しも強烈だ。
 今回のクルーズ、遺跡観光あり、ビーチでのパーティーあり、コモドドラゴンも見て、1週間の中で寄港地の楽しみ方もバリエーション豊富なとても楽しいバカンスクルーズだった。また近い将来、シードリーム・ヨットクラブ社がアジアに配船することを強く願う。
 



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